芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

就活生に必要なコミュニケーションとは? ~「企業目線」は役に立たない~

 

マーケティングを含む、あらゆるコミュニケーションの第一歩は「ターゲティング」だと思います。つまり、誰に伝えるのか。その人(たち)は、何を期待していて、どんな思考特性や行動特性を持っているのか。そういったことを仮説でもいいので想定しておかないと、その他のあらゆるコミュニケーション設計図、つまり「何を伝えるか」「どう伝えるか」といったことを適切に考えることはできません。

 

WEB上に溢れている就活ネタの記事を読んでいると、やたらと「企業目線」とか「企業が求めていること」というのが謳ってありますが、はっきり言ってこのセグメンテーションは大ざっぱ過ぎます。

 

例えば、一次面接に出てくる「若手採用担当者」と、二次面接に出てくる「技術開発部の部長」と、最終面接に出てくる「役員」は、学生に求めていることや見ている視点が全然違うので、「企業」っていう大きな括りをで考えると、かなりいろんなことがズレていきます。

 

女子高生と、バリバリ働いているキャリアウーマンと、子育てをしている主婦が、それぞれ求めている化粧品は異なります。それを「女性が求めている化粧品」という大きなセグメンテーションのままターゲティングして、商品開発をしたら、いろんなことがブレブレになるに決まっています。

 

就活生に求めてられているミュニケーションというのは、まさにこのように「相手の期待や知識に合わせて、同じことでも伝え方を変える」ということで、これができるようになると、だいぶ就活がラクになります。しかし、実際には、ほとんどの就活生は面接がただの「準備してきたことの発表会」になっているので、まずはコミュニケーションの基本的なマインドセットを変えなければなりません。はっきり言って、準備通りに話せたかどうかなんてどういでもいいし、聞いている側からすると知ったことではないのです。

 

ということで、まずは、就職活動における「企業」というのをもう少し細分化していき、それぞれの相手がどういう人なのかを分析するようにしましょう。その際、大事なことは、人間には「表出化した願望」と「無意識化の願望」があるということです。この辺の詳しい話はまた改めて機会があれば・・・。