芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

僕のキャリア ~物理研究者になりたかったけど気が付いたら社長やってるわろた~ (その1)

 

僕は中3の夏から通っていた進学塾にそそのかされて、高校はそれなりに実績のある進学校に行くことになった。調子に乗った僕は、入学した瞬間から全く勉強しなくなり、赤点取るわ先生から呼び出されるわで、なかなかの劣等生だった。1年生から2年生に進級できなくなる恐れがあり、母親まで呼び出されたこともある。僕はヘラヘラと笑っていたけど、親は心配しただろうな(笑)

 

高校2年生になる時、理系か文系か選ばなければならなかった。全く微塵も迷うことなく、僕は理系を選んだ。理由はない。呼吸をするように、ナチュラルに理系という道を選んだ。何が悲しくて、数学の時間を減らしてその浮いた時間を国語や歴史に割り当てる「文系」とかいう道を選ばなければならないのか。意味が分からない。いずくんぞ文系にいく理由があらんや。僕が高校3年間の古典の授業で会得したのはこの文法だけだ。

 

高校3年生。これまで通り、全く勉強したくなかったんだけど、物理とか数学は最低限の原理原則みたいなのを理解して、実務的には式を2つか3つくらい覚えて、あとはテスト中に考えれば問題解けるじゃんということに気付いた。いや、とっくに気付いてはいたけど、2~3個の式を覚えておく努力をやっと始めることができた。その努力の全てはテスト当日の休憩時間10分の間に行われたのだけれど。しかし、英語は全然ダメ。結局、卒業するまで速読英単語必修編の半分も終わらなかった。センター試験当日にもまっさらなページを開いて単語数を増やしていた記憶がある。

 

そんな超不真面目だった僕は、度々行われる進路希望調査で、いつもどこかの大学の「理学部 地球惑星学科」みたいなのを書いていた。ロケットや宇宙開発にはあまり興味がなかったけど、なんとなーく宇宙に興味があったような気がする。何も知らないくせに宇宙の研究は面白いと思ってた。太陽系の惑星は内側から水金地火木土天冥海。それが宇宙に関する僕の知識の全てだったにもかかわらず。とにかく宇宙の研究って何か魅力的な響きがあった。それに、国語も歴史も英語も大嫌いだった僕は、工学部より理学部の方が、より文系から遠い世界に行ける気がしていたのかもしれない。

 

結局、家から近いという理由で、そして「ここは宇宙系の研究が盛んに行われている」というどこかから聞きかじった知識を根拠にして、僕は名古屋大学の理学部に行くことにしたのだ。大学に入ったら心を入れ替えて真面目に勉強しよう。そう心に誓って。

(続く)

 

 

※今度、理系のキャリアをテーマにしたイベントをやろうと思っています。それで、今ちょっと自分の回想録を書いてます。僕のキャリアはともかく、「自分のキャリア」「理系のキャリア」について考え、みんなと一緒に議論したいという方の参加をお待ちしています。


理系イベント情報 » 理系キャリアイベント(第1回) ~社会に出てから困らないために、今できること~