芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

僕のキャリア ~物理研究者になりたかったけど気が付いたら社長やってるわろた~ (その3)

 

研究者になりたいと「なんとなーく」思っていた夢は、「なんとなーく」その道を辞退して、普通の就活をしてみることにした。最初は何をしたらよく分からなかったので、とにかくいろいろ動いてみようと思って、就職課にふらっと言って話を聞いてみたり、学内の合同説明会に行ってみたり、リクナビを眺めてみたり、そして国家公務員の説明会にも行ってみたりした。

 

公務員?はぁ??何が面白いの??・・・そう思っていた僕だが、就活序盤ではとにかくあらゆる場に行こうと思っていたので、超乗り気じゃないまま大学内で行われた国家公務員の説明会にも顔を出してみたのだ。これが僕の「血迷ったキャリア」の始まりだった。

 

国家公務員Ⅰ種採用試験に受かって省庁に採用された人たちを官僚と言う。僕が顔を出した説明会に来ていたのは官僚だったし、その説明会が開催された目的も大学生を官僚にさせることだった。おそらくほとんどの人がそうであるように、僕も「官僚」という響きに良いイメージは持っていなかった。何かとメディアで叩かれている。それだけの理由で。

 

しかし、実際に会った国土交通省の、経済産業省の、そして文部科学省の人たちはとても輝いていた。本気でより良い施策を考えていたし、何よりも話をしていて「この人たち賢い!こういう人たちと働きたい!」と思えた。僕は一気に国家公務員になることに興味を持った。特に経済産業省文部科学省に入れば、僕の好きな科学技術の推進や普及に関係する行政に携われるじゃないか。よく考えたら研究組織っておかしいことがたくさんあるじゃないか。もしかしたら研究者として優秀な人はたくさんいるけど、サイエンス全体を盛り上げられる人ってあんまりいないんじゃないか?それこそが僕がやるべきことじゃないのか?これはもしかしたら天職を見つけちゃったんじゃないか?

 

僕の妄想はどんどん膨らんでいった。

(続く)

 

 

※今度、理系のキャリアをテーマにしたイベントをやろうと思っています。それで、今ちょっと自分の回想録を書いてます。僕のキャリアはともかく、「自分のキャリア」「理系のキャリア」について考え、みんなと一緒に議論したいという方の参加をお待ちしています。


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