芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

人生における期待値の話

 

サイコロを振って、偶数が出たら100円貰えて、奇数が出たら100円払わないといけないゲームがあったら、あなたはやりますか?このゲームの期待値は0なので、やればやるほど時間だけを失っていくことにますね。しかし、1回くらいならほとんど時間もかからないので遊びとしてやってみてもいいかもしれません。

 

次に、サイコロを振って、偶数が出たら120円貰えて、奇数が出たら100円払わないといけないゲームを考えます。これは期待値が+10円なので、やればやるほど儲かります。最初は統計的なゆらぎによって損するかもしれませんが、十分にゲームの回数を増やせば期待値に収束していきます。しかし、問題は機会コストで、サイコロを振って金銭の授受をするために1ゲーム10秒かかるとすると、1時間に360回しかできないので、平均3600円しか儲けることができません。1時間あたりの収入がこれ以上のビジネスパーソンは、真面目に自分の仕事をした方が良さそうですね。

 

続いて、偶数なら1万20円貰えて、奇数なら1万円払うゲームを考えてみましょう。これは期待値が先程と同じ+10円ですが、分散が違います。先程のゲームなら気軽にやったけど、今回は躊躇するという人が増えるでしょうね。実際、金融の世界では、期待値が同じでも分散が大きいと人々はそれを敬遠するという心理バイアスが織り込まれて価格が決まっています(リスクプレミアム)。

 

さて、ここまでの3つのゲームを見てみると、期待値・機会コスト・分散を考慮すると「やるべきか」「やらざるべきか」を決められることが分かります。もちろん得られるものや失うものはお金でなくても構いません。

 

なぜ、いきなりこんなことを書いたかと言うと、どう考えても行動した方がいいケースで躊躇する人が驚くほど多いからです。その最たるものが「こういう資料が欲しいんですけどHPに書いてないんです」とか「この会社に入りたいけどHPで募集してないんです」という相談です。そんなのは、電話で問い合わせれば10秒で結果が分かることなんで、ほとんど何も失うことなくプラスの期待値に掛けることができます。絶対にやった方がお得なのです。

 

他にも、人生には非対称な期待値分布をしているものがたくさんあります。上手くいったら何かを得られるけど、上手くいかなったらほとんど何も失わない、みたいなことばっかりなのです。今、躊躇していることが上手くいかなかった時に失うものをよーく考えてみてください。ほとんど何もないでしょ?(笑)

 

人生なんて「こうやれば絶対に上手くいく」なんてものはないので、結局、期待値がちょっとでもプラスのものにどれだけ自分の時間をBETしていくかが全てです。「忙しい」とか「優先順位が」とか言うのは、本当に機会コストの方が上回ってしまう時にだけ、言うようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

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