芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

先輩就活生が考えていたこと、やっていたこと(1人目:慶應・理工・修士・男子)3/4

 

 

前回までのお話はこちら。

 

 


 

リクルートとの出会い

 芳野:学生生活についてのお話、ありがとうございました。では、また就活の話に戻したいと思います。コンサル業界の後、広告系もいろいろ受けたということだったんですけど、最終的に内々定承諾をするリクルートホールディングスにはどのように出会ったのですか?

W氏:広告系の会社をいろいろ調べている時に、「リクルート」ってググって、修士1年の2月末に、座談会に参加しました。そこでは、4人の社員さんと話せる機会があったんですけど、社員さんはみんな私服で、話も上手で気さくな印象を持ちました。その時、社員の人達と話をしていて、「ワクワクする瞬間」っていうのが自分と似ているなと思いました。「みんなでそれぞれの専門性を持ち寄って1つのことを達成していく。そんな中で、自分もみんなから学ぶことができる。そこで出来たものが多くの人達に届いて、その反応が見られるっていうのがワクワクする瞬間だ!」とみなさんが言っていて、その雰囲気が自分に合うかもと思いました。

芳野:僕もリクルート系の知り合いは多いですが、その話、すごく良く分かります(笑)

W氏:さらに、合言葉は「じゃあ、やれば」で、自ら考えて行動すればやりたいことを実現できる環境だと聞きました。大学2年の冬に理系イベントなどの活動を始めたんですけど、その時も「じゃあ、やれば」とある人から言われたのがきっかけだったんです。なので、とても共感しました。そういう風土がそういう風土があるなら、今まで自分が楽しくやってきた活動の延長線上でビジネスもやっていけるのではないかと思いました。さっき言った「ワクワクする瞬間が同じ」というのと、今の「『じゃあ、やれば』という合言葉」、この2つがすごく大きかったです。

芳野:では、選考が進むに連れて徐々に志望度が高まったというよりは、最初の接点の時にグッとくるものがあったということなんですね。

W氏:そうですね、たしかにグッとくるものはありました。ただ、1月くらいから内資系のコンサル・シンクタンクの採用が始まってて、野村総研インターンに参加したら、「マーケティングから商品開発をする」といったテーマを与えられたんです。そのとき、やっぱりコンサルって楽しいと思ったので一気に野村総研の志望度が高まりました。その時点では、正直リクルートは第2志望群くらいだったんです。それから先ほど話したリクルートの2月の座談会を経て、リクルートが第1志望群になり、リクルート野村総研電通博報堂が自分の中でひしめきあう状態になりました。

 

内定承諾先をどうやって決めたか

芳野:その第1志望郡の4社の中から、どういった経緯でリクルートに決まっていったんでしょうか?

W氏:リクルートって面接に1時間くらい時間をとってくれるんです。なので、こっちも話せるし、向こうのこともよく知れたんです。自分はただ話をしているのに、向こうはちゃんと見てくれて、自分の良さを掘り出してくれるような面接をしてくれたので、いいなって思いました。面接を受けていく中で、第1志望群の中でもリクルートがググッと抜きん出てきました。

芳野:そうだったんですね。さすがリクルート。採用のやり方が上手いですからねぇ(笑)。ところで、リクルートっておそらく事業会社の方でも採用を行っていますよね。ホールディングスだけ受けて、他の事業会社は受けようとは思わなかったのですか?

W氏:全く思いませんでした。ホールディングスしかエントリーを出していなかったです。リクルートがやっている、SUUMOやゼクシィなどのどれかに特別に興味があるわけではないんです。全部いいなって思っていて。ホールディングスの採用は、WEB系をやるという職種だけは固定されてて、どの部署に配属されるかは3年後に決まるんです。最初はホールディングスの中で新規事業をやることもあれば事業会社に出向することもあります。どこにでも行けるんです。自分はそうやって幅広くいろんなサービスに関わって働くことを意識していたので、そこは譲れなかったですね。

芳野:徐々に志望度が高まったりと変化していく中で、最後の方は迷いませんでしたか?「本当にリクルートでいいのかな?」とか、「やっぱり別の会社の方がいいかな?」とか。

W氏:最後に会計コンサル会社のPwCと悩みましたね。ちょうどPwCの内定もらった次の日に、リクルートの人事面談があったんです。それは、最後のマッチングをするという面談でした。コンサルも楽しいけど、就活をやっていくうちにリクルートの方が楽しく仕事ができるんじゃないかと思うようになりましたので気持ちは決まっているんですけど、最後の一押しをしてほしいという状態で、リクルートの人事面談に行きました。そこで2時間くらい、リクルートPwCのどちらが自分にとっていいか話をしました。人事の方も、僕が昔から大切にしてきた価値観などを聞いてくれて、最終的にやはり、リクルートではないかという結論に達しました。

芳野:それでリクルートを選んで、PwCの方は辞退したんですね。

W氏:はい。でも辞退の電話をするのはとてもつらかったです。PwCも合計6時間くらいは僕の選考に時間を使ってくれていましたし、お互いのことをかなり分かるようになってきていたと感じていたので、辞退するのは別れのようで悲しかったです。

芳野:就活で苦しむポイントの一つはここですよね。最後は意思決定をしなければならない。

W氏:はい、内々定をたくさん貰うのを就活の目的にしてしまっている人もいると聞いたことがありますが、貰いすぎても辛いだけだと感じました(笑)

芳野:たしかに申し訳ない気持ちはありますよね。内々定を出してくれた企業というのは、自分を評価してくれているってことですからね。まあでも僕はそこは割りきっていいと思いますよ。企業も第一志望だと言ってくれた学生をバンバン切ってるわけですから(笑)

芳野:ちなみに、先程のリクルートに決めたところの話なんですけど、ここは重要なのでもう少し詳しく聞かせてください。最後、本当に「ここにしよう!」と思えた決め手はなんだったのですか?

W氏:決め手はリスクを背負った意思決定をできるということでした。僕は将来的には経営者になりたいと思っているのですが、ある人から「経営者は自分自身で意思決定をしてきた経験がどれだけあるのかが重要」と言われたことがありました。自分もそう思っていて、コンサルって意思決定するものだと最初は思っていたんですけど、どっちかというと提案して相手に意思決定を委ねるっていうことに気付いたんです。そんな中、20年後、30年後になりたい自分を考えて、「リスクを背負った意思決定をするような、たとえば新規事業のマネージャーとかになっていく方がいいんじゃないか」と言われて、それが一番の決め手でした。

 


 

迷って考え抜いて、「意思決定ができる方を選ぶ」という意思決定をしたW氏。最後の内定承諾先を決める話は、これから就活をしてく後輩のみなさんにとって、特に参考になるところではないでしょうか?

 

一旦、時系列に沿った就活の話はここまで。次回(最終回)は、Wさんが就活をしていて印象に残った出来事や、後輩へのアドバイスなどをお送りします。お楽しみに!

 

 

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※今回のスタッフ

 髙﨑理子@riko_kuma)、芳野真弥(@m_t_t_b

 
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