芳野真弥の確率Blog

僕たちが変えられるのは確率だけ(たぶん)

先輩就活生が考えていたこと、やっていたこと(1人目:慶應・理工・修士・男子)1/4

 

今回は、慶応義塾大学の理工学研究科に在学中で、株式会社リクルートホールディングスに内々定が決まったWさんに話をお聞きしました。

なぜ理系なのにリクルートに就職するのか?就活はいつ頃、何をするところから始めたのか?その全貌を生の声のまま、お送りしていきます。

なお、このシリーズのコンセプトは、こちらに記載させて頂きました。

 


 

就活のはじまり

芳野:今日は取材にご協力頂きありがとうございます。Wさんは、理工学研究科で固体物理の研究をしているそうですが、リクルートに就職されるそうですね。その辺のお考えなんかもお聞きしていきたいと思います。よろしくお願いします。

Wさん:こちらこそ、よろしくお願いします。

芳野:就活を始めたところからお話を聞いていきたいのですが、就活をスタートさせたのは、いつ頃ですか?

Wさん:最初に就活を意識したのは、修士1年の夏ですね。夏のインターンで、野村総研に申し込んだのが最初です。大学4年生のときに、理系学生が集まるイベントで野村総研の内定者がいて、僕が「日本の企業をもっと元気にしたいんですよ!」と言ったら「それ、うちでできるよ。」って言われたんです。そのときは野村総研以外の似たような企業、例えば三菱総研とかはまだ知りませんでした。野村総研だけ知っていたんで、とりあえず夏のインターンにエントリーしました。

芳野:野村総研ってシンクタンクやコンサルやSEなど、いろんな部門がありますけど、どこに興味があったのですか?

W氏:僕はコンサルですね。SEとか全然受けてなかったです。その時点では「コンサル行きたい!」とまでは考えていませんでしたが、純粋に「コンサルってどういう仕事をしているのかな」っていうのが知りたかったんです。

芳野:なるほど。じゃあ、その当時は何か「こういう会社に入りたい」みたいな基準とかはありましたか?

W氏:修士1年の夏は、研究が結構忙しくてあまり考えていませんでした。今思うと逃げていたんだなと思います。就活に対して具体的に何かを描くことができなかったんです。

芳野:まあ最初はそんなもんですよね(笑)。ぜんぜん普通だと思いますよ。その後、本格的に就活を始めなきゃって思い始めたのはいつ頃ですか?

W氏:修士1年の9月ですね。本格的にエントリーシート書いたりテストの対策したりしたのは10月からです。

芳野:結構早いですね。9月には、まず何をしました?

W氏:最初に業界マップ見たかな……。野村総研のことを調べていて、コンサルやシンクタンクと呼ばれる業界のことを知ったので、その業界のマップを見ようと思ったんです。そうしたら、他にも外資・内資問わず、いろいろな企業があることが分かったので、そこで知った社名をググったりしてまた調べていきました。

W氏:あとは、Goodfindっていう会社が、無料で就活生にロジカルシンキングやグループディスカッションの対策をやってくれるのでそこに参加しました。そこにいる社会人は、コンサル出身の人が多かったので、「コンサルの就活ってどうやってやったらいいんですか?」と聞いたりして情報収集していました。

 

 

コンサルに興味を持った理由

芳野:へぇ~、そんな感じで就活の感覚を掴んでいったんですね。ところで、最初にコンサルがいいなと思ったきっかけは何だったんですか?

W氏:就活を始める前、アメリカ横断をしたんですけど(笑)、そのときにアメリカの外資コンサルをしている人の講演に参加したんです。英語だったんで、内容は正直よくわかんなかったんですけど、単純にその姿がかっこいいなと思ったんです。たしか、アメリカ経済とかを語っていたと思います。コンサルって幅広い業界を扱っているからいいなってそのときに思いました。

W氏:それで、就活で外資系コンサルは採用時期が早いから受けていました。A.T.カーニーという会社の最終選考では、4日間の個人ワークをやったんですけど、そこで模擬ケースの売上向上策を提案して最終日にプレゼンをしました。そのとき、現状分析をして数値データから仮説を立て、裏付けを取って、ここを改善したら良くなるんじゃないかというのを考えたんですが、世の中の動きを分析して改善策を提案をするっていう体験がすごく面白かったんです。そのときに初めてコンサルタントって面白いなと思いました。

芳野:たしかに、面白いですよね、そういうのって。分析して原因を探ったり、改善策を考える思考って、思いっきり理系学生に向いているんじゃないかと思います。実際、理系からコンサルに行く人は珍しくありません。ちなみに、他のコンサル会社も受けたんですか?
 
W氏:受けました。でも、マッキンゼーやベインは筆記が難しかったですね。特に、マッキンゼーは筆記が英語でちんぷんかんぷんでした。就活生の間では、あれは帰国子女じゃないと無理だと噂が立つくらい難しかったです。ベインは合同説明会のときの社員さんの雰囲気が良かったのでいいなって思ってました。あとは、会計系のデロイトとPwCですね。日系はドリームインキュベータの採用時期が早かったので受けました。

芳野:ドリームインキュベータって、数年前から優秀な就活生の間で流行っていて、誰にインタビューしても「ドリームインキュベータがいい」って言っていましたね。今でも、良い企業という印象なのですか?

W氏:扱うクライアントとかはよくわからないんですけど、キレ者が多いらしいです。選考は全部グループディスカッションで進んで行くんです。1対1とかの面接ではなくて、グループディスカッションの中でチームワークを見られます。キレ者の中でもなにか光るもの持っている人を見出すっていう選考でした。

芳野:そのグループディスカッションには社員も入っていたんですか?

W氏:社員は入ってきますね。自分を説得させてみろ、みたいな感じでした(笑)。それで、グループディスカッションが終わると部屋で待機して、受かった人だけ呼ばれるんです。僕は受かって次の部屋に行けたんですけど、その選考のやり方に「ちょっと違うかな」「合わないかも」って思いました。

芳野:なるほど。実はこれまでにいろんな就活生の話を聞いてきて、仕事内容みたいな事業内容とか、雰囲気みたいな組織風土以外にも、選考のやり方で企業に対する評価をする人って意外と多いんですよね。それで、コンサル系の就活はいつ頃まで続いていたんですか?
 
W氏:修士1年の12月くらいには、一通り選考が終わって、一旦僕の就活は落ち着きました。

 


 

 

次回は、コンサル業界の就活が終わってから、どんな業界に興味を持つようになっていったのか。就活を体験した先輩が語る、「志望業界の移り変わり」についてお届けしたいと思います。

 

 

 

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※今回のスタッフ

 髙﨑理子@riko_kuma)、芳野真弥(@m_t_t_b

 
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